2010年05月08日
観音山
フェリーを利用して奥尻島へ到着すると、観音山という小さな山が皆様を出迎えてくれます。
むかし、観音山のふもとには、洋々荘という名前のホテルがありました。
しかし、1993年、7月12日の南西沖地震の際に、土砂崩れと津波の被害を受けて、
地震全体の死者の一割以上を占める、29名の方が命を失い、多くの方が被害を受けました。
その後、観音山には震災で亡くなられた方への慰霊と、
奥尻島復興の祈りを込めて、サムーンという壁画のパネルが掲げられました。
奥尻島の住民によって描かれた絵画で、大きさは縦横40メートル以上。
ご来島された方に、真っ先にお目見えする奥尻島のシンボルとなっていたのですが、
設置から10年以上経過して老朽化が進み、絵の一部が山のふもとに落下する等の事故もあり、
町議会はサムーンの撤去を議決。
平成21年10月にサムーンは長らくの祈りを終え、撤去されました。
サムーンの跡地には、モチーフとなった月と太陽の形に
ドウタンツツジを植林しており、今年はじめての花期を迎えます。
これからは新たな命が、奥尻島に祈りをささげてくれることでしょう。
奥尻島津波館
開館時間 9時00分~17時15分
開館期間 平成22年4月10日~平成22年11月末日(期間中無休)
入館料 大人600円・小人200円